ホーム > 体験談 > 8年間続いた極度のうつ、神経性で20回も自殺未遂した私
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うつ・神経症を克服された小学校教諭の話-講演会にて

今、ご紹介いただきました、中村康雄(仮名)と申します。現在、小学校の教員をやっておりまして、今年で16年目になります。

何故この場所で、今お話しをさせていただいているかといいますと、2年前、心の病、うつのひどい状態にかかって、学校を約半年間休職しました。治療のために、身心養生苑の鬼木先生の所にお世話になり、それがきっかけで復帰できたといういきさつがありましたので、皆様にお話しさせていただきます。

<受け持ちの児童10名を叩いてしまう>

まず、学校を休職するまでのことを説明させていただきます。その時、小学校の3年生を担任していました、平成19年の5月でした。4月当初から子供達のおしゃべりが多い。授業中やこちらが何かを話しするときにおしゃべりが多いってということである時ですね、児童10名に対して子供の頬を平手打ちするという事件を起こしてしまったんです。幸い怪我はありませんでした。もともと私語が激しくて、私自身困っていたんですが、体育館に移動するとき、学校では教室でない所に移動するときには、静かに整列して動きましょうというのがあります。

その時に、何度言っても静かにならなかったもので、我慢していたイライラが爆発して、最初に机を持ち上げて子供のいない所に投げ飛ばしてしまいました。並ばせて、「今しゃべったの出てこい」とどなって、10名程ひっぱたいてしまったんですね。子供がおしゃべりなくらいで、どうしてそんなことしたのと思われるかたもいらっしゃるかと思います。そこで事件までの事を説明させていただきたいと思います。

<前年からイライラで精神科に通う>

実は前の年から、心の不調で精神科に通っていました。その時は転任してすぐ、5年生の受け持ちになりました。最初に家庭訪問をするんですけれども、いく先々でどうしてこんなクラス替えのメンバーにしたのとか、そういう苦情がありました。そういうクレームにうまく対処しなければいけないこと、それから女の子どうしも小学校5年生くらいになると多感なもので、女の子のグループごとの不仲があり、保護者からも相談があり、子供同士のいがみあい、ひいては親同士のいがみあい、私は何とかしなきゃいけない。でも音便にすませたいと思って気持ちが不安定になり、通院をはじめました。

最初は漢方の薬を出しましょうなんて言われて、飲みだしましたが、漢方は効かなかったので、精神安定剤を飲みだしました。それでもイライラはおさまらないですね。そうすると病院の先生に「すいません、薬の量増やしてください」って言って、それでもまだ効かないんです。で仕事から帰ってくると、イライラをためた状態で帰ってくるので、結局ビールとかお酒を飲んでしまうわけですね。処方箋には、これらの薬はアルコールを摂取すると効き目が強くなるのでやめてください、って書いてあるんですけども、多少強くなるぐらいだったらいいんじゃないかなと思って、薬を飲んでアルコールを摂取している状態がずうっと続いていました。 そのうちに、妻や子供にも怒鳴ったり、手を挙げる状態が続きました。

<強くなる薬、治らないイライラ>

そんな状態ですから、イライラして子供達の私語やおしゃべりが止まらなくても、たたくってことは体罰っていうふうにとらえてましたので、たたいちゃいけない、廊下に出してもいけない、何もしてはいけないと思えば思うほど、イライラが強くなったんですね。 

そのうちに体重が減ってきまして、もともと小柄なんですけど、50sを切ってしまったんですね。それで、安定剤を飲まないと眠れない状態になり、朝まで全然熟睡感もない状態でした。事件近くには、精神科でイライラがおさまらないと言って、薬を強いものに替えてもらいました。

でも、そうなってくると授業中も立っていられないんですよね。イライラがないっていうよりは、もうだるくって立っているのがかったるくて、そのうちにこれでも効かないからって言ったら、病院の先生が、頓服薬を出すからきつくなったらこれを飲めという感じで、事件の当日は、イライラがひどくてもう安定剤も普段の2〜3倍は飲んでいました。効かないからまた飲む事が続いて、判断力がそこであんまりなくなっていたんですね。飲んでも効かない頓服薬を飲んで、もうろうとしていたので、正直言って事件を起こした後の事は、ちょっと記憶にないんです。

<事件の後は気分がしずみ自殺もちらつく>

その事件がありまして、その週末、精神科の先生に、「もう無理です、休ませて下さい」と言ったら、抑鬱状態ということで「診断書を書くから、まあ半年間休みなさい」と言われ、診断書を書いてもらいました。精神科の先生は、中村さんの場合は、薬は効かないみたいだからやめてみましょう、と提案されてやめました。

しかしやめたからよくなったわけじゃなくて、気分はしずんで自殺を考えるようになりました。死んでしまうんじゃないか、飛び込んでしまうんじゃないか、その年の夏には新居が完成するっていう予定でして、ちょうどその時厄年もあったんですね。気にしていたんですけど、家のローンはどうするんだ、職を失って家族、妻とか息子を路頭に迷わせるんじゃないかって、とても不安になりました。

その事件を起こした時も家庭訪問をして謝罪しました。特に女の子のお家の方から非常に追求されまして、「相手が大人だったら傷害罪ですよ」って強く言われて、また強く落ち込むという私でした。学校でも保護者むけの緊急の保護者会で、私はそこに出席しなかったんですけども、校長や教頭は強く追求されていたようです。

<身心養生苑で2泊3日の研修を受ける>

実は鬼木先生のことは、10年以上前から私は書籍で知っていたんですね。というのも私は小学校の頃から、対人緊張がものすごく強くて悩んでいました。

20代の時には、精神療法の森田療法を自助団体で学習しました。教員になってからも子供との人間関係に悩んで、精神科に通院したり、カウンセリングを受けたり、内観療法を何回も受けたりしました。

内観について知らない方のために簡単に説明させていただきますと、「内観」って内側を観察するという字を書きます。情報を遮断された静かなところで、母親に対してしてもらったこと、してあげたこと、迷惑をかけたことを考えます。1〜2時間すると面接官と呼ばれる人が来て、どんな事を考えてましたかっていうので、その方に自分の考えたことを説明するんです。それによって自分の気づきが得られて症状が改善するのです。 

しかし私の場合、他の所で何回内観を受けても、気づきはあってよかったんですけれど、症状が改善することはありませんでした。結局、角谷先生に勧められて、身心養生苑で2泊3日の研修を受けることになりました。その時は顔色も悪くて、恐らくものすごく暗い表情だったと思います。

最初は、鬼木先生が話をされるんですけれども、納得がいかなくて質問ばかりしていました。そのうちに、鬼木先生の方から、君は何回も内観をやっているから、面接で報告するやり方ではなく、記録内観といって、ノートに書く方法でやってごらんとすすめられました。

<ロールレタリングで号泣したら気持ちがスッキリ>

生まれてから小学校に入るまでを、母親に対してしてもらったこと、して返したこと、迷惑をかけたことを調べてノートに書きます。次に小学校から中学校までというように、現在まで、4段階に分けて各1〜2時間ずつ、調べて書きます。その次は父親に対して、同じようにやっていきました。その時も別にそんなに変化はなかったんですね。

それと併用してロールレターリングといって、もしもあなたが母親だったら自分自身に対してどんなお手紙を書きますかという、手紙を書いたんですね。まずは母親が私に対して、今の自分に対してどんな話をするのか、逆に私が母親にどういうことをするかというそういう手紙を書きました。書いているときも別に変化はなかったんですけれども、そのお手紙を鬼木先生の前で、声を出して読みなさい、しかも気持ちを込めてという事で読みはじめたんですね。

母親になった気持ちで読み始めて、1行2行そのくらいだと思います。もう何と言うんでしょうか、嗚咽でもう声にならない状態、よくテレビ番組で手紙を読むと途中から声にならなくて、涙で聞き取れないときってありますよね。そんなような感じになりました。

実は大人になってから、人前で泣いたのは初めてだったんです。それまでにも、別のところで内観を受けてきたんですけど、気づきはあっても泣くまではいかなかったんです。でも鬼木先生の所で、号泣するところまでいって、その時におもいっきり泣いたら、気持ちが非常にすっきりしました。何というのか、背負っていたものを降ろした感じです。おそらくその時からもう表情が変わっていたんじゃないかと思います。

<自分の思いを押し殺していたのが原因だとわかる>

身心養生苑に行くと、先ほどやった「笑いの体操」もやります。また人間には理性と感性があって、感性は大切なんだよ、ということを話してくださいます。それらの話を通じて、なぜ自分が事件を起こすまでに、うつ状態がひどくなったのかが理解できました。私は子供の教育をしていたにもかかわらず、保護者とか子供の顔色をうかがって無難にすごそうっていう気持ちが強くなり、自分の思いを押し殺していたのが、一番の原因かなと、今でも思っています。

<体を温めることの大切さ>

またその研修で体を温めることの大切さを教えていただいて、さっそく家に帰ってから体を温めて寝るようにしました。具体的にはジブロックってビニールの冷凍食品を保存する袋があるんですけども、あそこにぬらしたタオルを入れて、レンジでチンするんですね。それを背中にやって寝るようにしました。でそのうちに湯たんぽを使って寝ていたところ、薬なしで数ヶ月のうちに完全に不眠は治りました。今も不眠はありません。体重も増えてきました。

<子供たちに勇気づけられて復職>

夏休み明けに、リハビリのために学校現場に復帰しました。その時、保護者会で謝罪をしました。ただ保護者の方から歓迎されなかったんですね。例えば鬱という病気は薬が手放せないときくけど大丈夫なんですか、とか先生がもし子供が悪い事をした時に叱られますかとか、まあ批判的な意見がかなりありました。

で保護者はそういう考えなんだけども、子供達はどう考えているのかをしばらくたってアンケートをとろうということになりました。アンケートを30数名の子供達にとったところ、前の中村先生は、怖かったけれども今はやさしいから、戻ってきてほしいというのが大半だったんですね。そこで私はひじょうに子供達に勇気づけられまして、現場に戻ろうという気持ちになりました。今は休まずに小学校で働いております。どうも、ご静聴ありがとうございました。